今回紹介するのはタニオ・コバのVP-70Mだ。
MGCのモデルガンVP-70が登場して以来、トイガンとなるのは実に23年ぶり。
これがガスブローバックガンになることは、まさにマニアの悲願(の一つ)だったと言っていいだろう。
元となった実銃については、他のサイトでさんざん書かれているだろう。
だから、ここではあまり他では省みられない情報を書き連ねようと思う。
このVP-70という銃は軍採用だけでなく外国に輸出もされているのは周知の事実だが、中には9mmx21のモデルも存在している。これは米国向けのものだったようだ。最も、400挺しか製造されていないようだが。これはレアでコレクターしか持っていない。
一般に輸出されたモデルVP-70Z自体は、ものの資料によれば、完璧のグレードの品で550ドルとされている。私が知っている相場ではもう少し高く、750ドルに達するものもいくつも見ている。軍用のものはもちろんもっと高い。
微妙な価格だが、ともかくVP-70の各バリエーションは実用品というよりはマニア向け、コレクター向けという印象が強い。HK社製品について語り合うフォーラムでの評もそんなところだ。
一般の認知度もさして高くはないVP-70だが、結構メジャーな映画に登場している。「エイリアン2」である。この映画でVP-70は宇宙海兵隊のサイドアームとなっていた(ゴーマン中尉が持っているのが見える)。「エイリアン2」公開時にはVP-70は既に製造中止となっていたのが、そのスタイルは未来を舞台とした映画にそのまま登場してもおかしくないものと思われたのだろう。
さて、本題のタニオコバ製VP-70M。この製品については出てくれただけでもありがたい。ストックもハーネスプレートもあり、各部の形状も完璧に近い。しかもブローバックの動きはしっかりしており、ストックを装着してのバーストショットの動きも良い。撃っていて実に楽しい製品だ。欠点と言えば、ストック装着がかなり固いことか。装着のために指を怪我した例をいくつか見聞きしている。なお、私が購入したモデルはとある店で展示されていたもので、そのために装着しやすくなっている(私が買うまでに何人かの指を怪我させたそうだが)。また、各部のパーティングラインは気になるところだ。そして、これは元となった実銃の問題だが、サイトが狙いにくい形状だ。これには慣れる必要がある。しかし、こうしたいくつかの点はこの製品の魅力に何ら影を落とさない。タニオ・lコパVP-70Mは、この銃に興味を持った人には躊躇なくお勧めできる。 |