Vz61 "Scorpion"
Vz61 "スコーピオン"

製造元:マルゼン
全長 :270mm/520mm
全高 :mm
重量 :1050g
総弾数:30発
値段 :15,800円
機構:ガス(アドバンスト・シュート)

今回紹介するはマルゼンのVz61スコーピオンだ。
元となったのは旧チェコスロバキア製のサブマシンガンで、このサイズのサブマシンガンとしては最も実用度が高いものである。
普通、小型のサブマシンガンはそのボルトのストロークが短いため、発射サイクルが速くなりすぎる欠点がある。イングラムM11などがそのよい例。
しかしVz61はグリップ内にボルトの前進を遅くするレート・リデューサー(減速器)を組み込むことでこの問題に対処している。また、オープンボルトではなく命中精度の上がるクローズドボルト方式を採用しているのも特徴である。
使用弾は7.65mm×17(32ACP)だが、その後出たVz64は9mmショート(380ACP)、Vz65は9mm×18(9mmマカロフ)、Vz68は9mm×19(9mmパラベラム)を使用している。なお、現在でもスコーピオンの流れを汲むサブマシンガンがガンショーで新製品として登場している。

軍や警察で用いられているが、小型で隠しやすいことから東側の武器供与を受けるテロリストなどにも使われている。有名な例ではあのカルロスの隠れ家からも発見されている。スコーピオンは専用のサイレンサーも作られており、特殊作戦にはうってつけのサブマシンガンだと言える。

このマルゼンのスコーピオンを待っていた人は多いだろう。
しかし発表後は例によって様々な憶測が飛び交った。
マルゼンのカタログに「ストレートなマガジンのものもある」などと書かれたために「バナナマガジンではないのではないか?」と皆が不安になった。それに、先にマルゼンが出したMP5Kは、実銃がクローズドボルトにも関わらずオープンボルトだったので、スコーピオンもそうなるのではないか?など……。
だが、その心配は杞憂だったようだ。発売前に出た情報ではちゃんとバナナマガジンでクローズドボルトを採用と明記されていた。
マルゼンらしく、発売日が遅れたが、製品の出来は良い。

写真に写っているのはTarkさんのところで買ったチェコ製の専用ホルスター。実は10連マガジン装着時用のもの。で、このマガジンを装着すると入らない。

特徴的なストックを伸ばしたところ。ストックをたたんだ時の形状から「スコーピオン」と呼ばれる(今更説明するまでもないか)。
ストックを伸ばし、マガジンを掴んで撃つとコントロール性はさすがによくなる。
セミオートだと5mで4cmくらいだろうか。サイト形状のため、さすがに精密射撃には向かないが、なかなかまとまって当たる。ただし、フルオートにすると上に散る。
小型サブマシンガンであるのでボルトの動作は大きくはないが、反動も結構楽しめる。
やはりガスBLKのサブマシンガンは良いと思わせてくれる品だ。

外観はよくできていて、各部の作りもガタのないものだ。グリップは黒のプラスチックで下から見ると空洞。そこだけ実銃とえらく違う。また、ボルトキャッチはダミーだが、これはしょうがないのかも…。
パーティングラインがトリガーガード内など各部に残っているのが難点。器用な人なら磨いてブルーフィニッシュに塗装するのもいいだろう。そう言えば、以前、無可動実銃で見たスコーピオンは綺麗なブルーフィニッシュだった。

スコーピオンに必須の木製グリップ、サイレンサー、ショートマガジンはそのうち発売されると思う。もし発売されて、買うような事になればまたレビューを書き直そう。

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