まさかこれがモデルガンで出るとは思っていなかった。
今回紹介するのはMGCのKimber LAPD SWATだ。
LAPD(Los Angeles Police Department)のSWATがKimberの採用を決めたのは2002年。警察のSWATが独自仕様のカスタム・ガンを採用したということで、随分と話題になった。Kimber社の売れ行きにも貢献したことだろう。
LAPD SWATが採用したモデルは、KimberのシリーズIIをベースにナイトサイトを装備し、フロントストラップ、メインスプリングハウジングにチェッカリングを施したものだ。SWAT隊員はSurefire社の610Rを装着したものと、素の状態のもの、二挺を支給されている。
現在、このモデルの民間バージョンはKimber Custom TLE II(Tactical Law Enforcement)として販売されているが、さすがに実際LAPDで採用されたものとは刻印に違いがある。
話題になったこのカスタムだが、トイガンになる望みは薄かった。
何しろ今まで版権問題もあってKimber社の製品はトイガンで発売されたことがなく、MGCが出していたKimberもどきのKeeperくらいしかなかったのだ。
ここに来てKimber刻印のちゃんとしたモデルガンが出るとは驚きである。
トイガン業界というのは流行に乗るのが下手だと思うが、今回は比較的迅速に出たと思う。また民間では手に入らないLAPD SWAT刻印のモデルというのがありがたい。
さて、肝心の製品の出来だが、ここ最近のMGCのモデルガンの出来と同じである。作動は問題なし。外観は、流用パーツを多く使っているが、加工を施して全体的に実銃の外観・バランスを再現しようとしている。
最大の難点はMEUピストルでも見られたスライド表面の処理だ。
ザラついているので、ペーパーがけは必須。
最大の長所としてスライドの刻印がかなりしっかり刻まれている点が挙げられる。この刻印ならペーパーがけして塗装してもそうそう消えないだろう。
あと、このモデルのサイトはどう見てもただのホワイトドットでナイトサイトには見えない。凝っている人は加工・塗装しなおそう。
このままKimber社の製品をいくつか出してくれると有難いのだが……。 |