Smith & Wesson M1006
スミス・アンド・ウェッソンM1006

製造元:タナカ
全長 :219mm
全高 :150mm
重量 :730g
総弾数:13発
値段 :16,500円
機構:ガスブローバック

 今回紹介するのはタナカのS&W M1006だ。
 マイナーな上にトイガンを知っている人も限られていると思う。
 例によって実銃の説明から始めよう。
 S&W社の1988年に従来の自社オートを改良し、サードジェネレーション・モデルを生み出した。M1006はそのサードジェネレーションの10mm、ステンレスモデルである。
 もともと10mmオートという弾はBren Ten用に生み出されたが、それに適した銃は多くはない。そんな中でも10mmオートを使用する銃のうち、後のほうに登場したS&WのM1000系は比較的実用性の高いものであり、アメリカではFBIや複数のPolice Departmentで採用実績がある。
 なお、映画「ターミネーター3」でT-Xが序盤に警察官から奪った拳銃がこのM1006に見える。

 タナカのM1006は4.25インチバレルモデルと5インチバレルモデルがあった。
 その他ハーフシルバーのM1076でも同じように二種類出ていた。
 同時にM4500系も出していて、こちらのほうがよく見かけるかもしれない。

 何しろ古い時代のガスブローバックなのでホールドオープンしても、排莢口から見えるのは金属のシリンダーカバーのみ。威力や精度は……言うまでもないだろう。室内撃ちで楽しむ分には全く問題ないレベルだが。
 このタナカのS&Wオートの構造はちょっとややこしいもので、分解するにはマニュアルが必須だ。中古で買う人で分解に自信のない人は、マニュアルの有無に気をつけたほうがいいだろう。

  見た目はなかなか良く出来ている。
 スライドのヘアラインが綺麗だし、細部に実銃を再現しようとした努力が伺える。
 もちろん問題点もある。
 トリガーガード内やアウターバレルのパーティングラインは残っているし、そもそも実銃はサテンフィニッシュの筈なのにこのような仕上げになっている。また、スライド上方は梨地仕上げになっているのだが、これが粗い。あと、サイトはノバックではなくS&W社タイプのアジャスタブルにして欲しかった。MGCのガスガンのリアサイトはつけられるだろうか。
 新橋銃砲玩具店で実物のM1006のグリップパネルがあったが、あれはよほど加工しないとこのタナカM1006にはつかない。

 サードジェネレーションから入れられた「CAUTION: REFER TO INSTRUCTION MANUAL」も再現。しかしASGK刻印をここに入れなくても……。刻印の再現はかなりしっかりしている。ノバックサイトもNovakのパテント刻印入りだ。

 実射性能はご想像通りなのだが、作動させると内部構造のため金属的な音がする。また重さとバランスのために重量感もある。S&Wオートは今後も製品化の機会が少ないので、こういうモデルで楽しむのも一つの手だと思う。

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