Para-Ordnance custom "H.R.T Special"
パラ・オーディナンス "HRTスペシャル"

製造元:Western Arms
全長 :216mm
全高 :98mm
重量 :990g
総弾数:25+1発
値段 :21,000円
機構:マグナ・ブローバック

今回紹介するのはパラオードHRTスペシャルだ。

元はFBIのHRT(人質救出部隊)で採用されたLes Baer社のカスタムを真似て作られたガスガンだ。元の実銃もPara-Ordinanceのフレームを使ったことだし、版権の問題もややこしいのでWAではパラオード・カスタムとして出した。
もともと、パラオードの発売と同時にこのカスタムは嘱望された存在だった。パラオードのカスタムと言えばこの銃だろう。FBI採用という事で箔がある。
ただし、実情はあまり良くなかったりする。その辺の事情は拙稿「FBIの拳銃」を見てもらえば分かると思う。

実銃の事情はともかく、マニアに期待されたガスガンではある。SE2003はこれになるのではないかという予測さえあった。
私自身もかなり好きなデザインだ。

なお、この製品の予約特典としてPara-Ordinance社の2002年度カタログが先着で貰えるというサービスがあった。私も早い時期に予約したので入手したが、よく考えたらこのカタログには当然HRTスペシャルなど載ってないわけで、何か変な感じだ。

セレーションとストレートハウジングのために握りやすい。
ドーブテイルの角を落とし、ネジで止めたフロントサイトの再現も良い。
どうせならSE2003 FBIトライアルピストルで採用したフッ素加工をこちらでも使って欲しかったところだ。実銃はほとんどのパーツが黒色なのだが、なぜかこちらはシルバーのパーツが多い。黒のほうが良かったような……。

試作の写真では深く大きく刻まれていた刻印は、製品ではこんな誤魔化したものになってしまった。また、相変わらずパーティングラインを処理していない。
こういうところは改善して欲しいところだ。WAの製品については毎回同じことを書いている気がする。

話は変わるが、個人的にスライドストップはこういうチェッカリング・タイプが好きだ。
使い勝手はともかくとして。

※スライドストップは後に改良され、よりかかりの良いものになった。


上:HRTスペシャル 下:コンバットプラス

WAのパーツの仕上げは悪いと評判だが、この製品では幾分改善されている。
特にコンバットプラスと比較するとまるで表面の仕上がりが違う。
アンビセイフティやグリップセイフティ、メインスプリングハウジングは同じパーツの使い回しなのに、表面の滑らかさがかなり向上しているのだ。この点は評価したい。
各部のガタつきもほとんどなく、安定した性能も良い。

それにしてもWAはなかなか新味のある製品を出さないのだから、外観はさらなる改善を進めて欲しいものだ。

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